*神氣館【 高槻市 天神町道場 】               Shinkikan aikido tenjinmachi-dojo (公財)合気会公認道場                                   Takatsuki-city Osaka JAPAN         大阪府合気道連盟加盟道場                                       開祖植芝盛平の言葉と思いを動作する basic techniques from words and thoughts of the Founder, Morihei Ueshiba        不動の軸足に陰の魂気:〝吾勝〟  非軸足と魂の比礼振り:〝正勝〟        〝この左、右の気結びがはじめ成就すれば、後は自由自在に出来るようになる〟:軸足交代         二つはこんで一と足すすむ・入り身一足と、体軸に与る両手の巡り:〝左右一つに勝速日、業の実を生む〟       〝正勝吾勝〟で剣素振り 合気の剣は〝勝速日〟 〝正勝、吾勝、勝速日とは武産合気ということであります〟                      「魄阿吽の理念力」のタイトルに 6. 攻防の点、線、面 2025/6/2                       7. 言葉と思いと動作の三位一体こそが術技である 2025/8/11                       8. 合気道における呼吸力とは 2025/9/16                        「令和7年のおしらせ」に 9月の稽古予定                        稽古の記録 2010/8/15〜2025/9/14

2025年

8月

31日

天神町道場稽古 片手取りを剣の切り返しの手捌きで気結びする

  • 禊:天の浮橋に立ち天地の気に気結びする/鳥船左右左/印を結んで天地に気結び/気の巡り
  • 坐技単独呼吸法:吸気で魂気を受けて呼気で上肢を畳んでから腋を開いて母指先を側頸から下丹田へ降気/腋を閉じたまま内して母指先をに向けると背屈に戻しながら吸気で掌を開いて肩から上肢を外転して真中で合わせ、呼気で魂気を受けながら陰の陽(小手返しの手)で正中を降りて下丹田に結ぶ/吸気で両手を膝上に開いて魂気を受け呼気で掌に包みながら下丹田に結びそのまま正中を昇気で側頸に結び吸気で両手を左右に伸展して開き、魂気を受けて呼気で包みながら側頸に畳んで母指先から下丹田に降りる/一気で昇気と降気/入り身運動/振り子運動/両手で気の巡り表・裏
  • 合気体操
  • 単独基本動作:振り込み突き・横面打ちで入り身運動/正勝の足先を剣線の対側に置き換えると同時に側頸に同側の上肢を畳んで腋を閉じたまま内して母指をに向け半歩前に踏み出して直突き、中段受け流し突き/吾勝(体軸)を作って対側の正勝の魂気を陽の陽で横切りから回内して陽の陰に返して下丹田に外巡り(下段突きを払うように)、非軸足は剣線を外して体軸に引き寄せ足先・目付は剣線に直行する、下段受け流し/剣の切り返し面打ち近似で上段受け流し返し突き、一教運動裏/一教運動表三角法/両手で振りかぶり一教運動/片手取り想定で入り身転換・体の変更/片手取り想定で体の変更・後ろ転換(後ろ一回転)/前方半回転連続/前方一回転/後ろ回転
  • 剣素振り(正勝吾勝)/剣打ち込み(勝速日)→正勝吾勝で後ろ転換切り返し/松竹梅の剣合わせ
  • 片手取りに剣の切り返しの手で掌を開いて肩を引き下げ、手根背屈と共に肘を下ろし、開いた受けの腋の下で前腕回内、肩の挙上で陽の陰の手を受けの肩口に差し出す、呼吸法

 *剣切り返しの柄を把持する手に近似。

  • 片手取りに橈骨を軸として肩甲帯から尺側を挙げる外巡りで手背を上丹田に結び、同側の足も正勝で半歩外に進め、肩甲帯の引き下げとともに体を開いて前腕を回外して陰の陽で魂気を掌に包み体側に結ぶと隅落とし表

 *剣切り返しの柄頭側の手に近似。

  • 18の杖合わせ
  • 杖導きで二教、三教、四方投げ表/裏
  • 正勝吾勝(半身)で両手を手刀で与えて中指を支点にして肩を引き下げ、橈屈を起こすと下丹田の微動前進で肘を支える瞬間に母指橈側外転で母指先が側頸に向かい肩甲の挙上で鎖骨・肩甲骨屈曲、上腕、肘の尺骨、捻れた橈骨を通して中指の先に魂気の力を伝え、受けの肩口に向ける。

 *母指は掌側外転で取りの真中に寄せて左右の母指先が接するほどに合わせるのが前腕の捻れをより強め、橈骨手根の吾勝と尺側小指球の正勝の働きが際立つ。

2025年

8月

27日

水曜稽古の記録 肩甲帯の伸展屈曲・挙上引き下げ

  • 禊:天の浮橋に立ち天地の気に気結びする/鳥船左右左/天地の気に気結びする/気の巡り
  • 坐技単独呼吸法:降気、回外、昇気、一気、入り身運動、振り子運動、両手で気の巡り表/裏
  • 合気体操
  • 単独基本動作:振り込み突き、横面打ち、中段受け流しで入り身運動、下段受け流しで外転換、上段受け流し返し突きで一教運動裏、三角法で一教運動表、両手で手刀振りかぶり入り身運動、下段に与えて片手取り想定で入り身転換・体の変更/体の変更・後ろ転換/交差取り想定で相半身後ろ転換・体の変更・後ろ転換、前方半回転連続/一回転、後方回転
  • 坐技片手取り呼吸法内巡り/外巡りで回内して天から回外して地へ巡る、二教の手から小手返しの手→立技で片手取り入り身一足にて隅落とし表
  • 坐技魂気の珠を包んで上段に与える、母指先は地から内巡りで受けの眉間を指す。両手で気の巡り
  • 坐技受けの正面打ち振りかぶりに両手で気の巡り表、松竹梅の剣より一教表/両手で気の巡り裏:合気剣切り返しの吾勝で母指先は天を指して自身の上丹田に結び体軸を成す。対側の手は逆半身返し突きで一教裏。返し突きの手は受けの肘を包んで天、体軸側に交代。上丹田の手は掌が開いて中丹田の高さで小指球が受けの尺側手首に接する、大仏の手。
  • 片手取り外転換昇気呼吸法:一気に昇気で側頸に結ぶと肘頭は受けの胸部正中から胸骨上窩に嵌まり、同時に同側の足(正勝)は外に開いて体軸となる。交代した対側の非軸足を剣線のそばで踏みつめて再度軸足にする(空の気を解脱する)と共に、正勝となった母指先を側頸から空中に発して肘を伸展する。これが〝魂の比礼振り〟で、同側の足も正勝であり魂気・手に導かれて受けの後ろ三角へ半歩入り身一足として勝速日、呼吸法が成立する。つまり〝魂が魄を使う〟のである。

*解脱を伴わない足が入って手が魄力を用いるなら〝いきづまるから〟〝それはだめだ〟。開祖の言葉である。

  • 片手取り外巡り二教の手から腋を閉じて手根の背屈・陰の陽で肩甲帯を伸展・引き下げで肘頭を受けの腋に嵌めて挙上・屈曲(担ぎ上げ)で開いた手掌が天を指す呼吸法
  • 片手取りに陰の陽から前腕の回内で手根背屈・陰の陰としながら肩甲帯の屈曲・挙上で陽の陰とする。母指先は取りの面前で陽の陰にて地を指す/肩甲帯の伸展・引き下げで陰の陽とする。
  • 坐技手刀を互いに合わせて受けが背屈で真中を取り、片膝立ちでその手を振りかぶって正面打ち。取りは払わせた手の対側を片膝立ちで振りかぶると一教裏
  • 受けが払った手の対側を片膝立ちで振りかぶると、取りは払わせた手の対側を片膝立ちで振りかぶり一教表。坐技振り子運動を〝心の持ちよう〟で振りかぶりの土台として正勝吾勝の動作を。

2025年

8月

24日

天神町道場稽古の記録 左半身面打ちの正勝吾勝は魂魄の交差

  • 剣素振り:正勝吾勝で振りかぶり・振り下ろし
  • 剣の柄を把持する:手の一部としてしっかり持つ。手掌、母指球、小指球の働きと母指と示指つまり第一指間の役割を意識する。橈骨、母指球、剣の峰を通して剣先が手の先に一致する思いが生まれる。
  • 剣の振りかぶり:手根関節、肘関節は一振りの剣の一部であり、曲がったり捻れたりしないものとなる。肩の屈曲で振りかぶる
  • 剣打ち込み:剣素振りから・魄気の陽・勝速日で入り身一足
  • 単独動作切り返し連続面打ち:正勝・非軸足先の外転で踵を剣線から外し、剣先を足先方向に固定して柄尻の手を肩から上げると上丹田に結び、対側の手は橈骨側を軸にして回外され、手掌を開いて峰側の柄を下から支える。同側の足とともに陽の陽・正勝である。次に踵で地を踏み、軸足に交代するから対側の手は瞬時に体軸上を引き下げて下丹田に降ろす。軸足上の手は柄を把持して回内すると陽の陰で剣先を受けの真中に発する。対側の足は捻れ戻しで軸足の踵をまわって受けの真中に足先を向ける同側の手は柄尻を把持して下丹田に結ぶ。左半身切り返し打ちは足腰の正勝吾勝と両手の正勝吾勝との間に左右の捻れが起こる。
  • 組み太刀松竹梅の剣
  • 禊:天の浮橋に立ち天地の気に気結びする/鳥船左右左
  • 肩取り各種:一歩開いて弓を引く、両手で受けの上腕の遠位と腋の下を跳ね上げ逆半身外入り身/逆半身のまま受けの真中に振り込み突きで受けの肩の上から外入り身/腋の下から外入り身
  • 坐技肩取りに異名側の掌を外から当て、母指を掌側外転、手根の背屈で腋を開く。一気に閉じて掌屈と共に受けの手首を把持すると背屈と共に回外で四教表。

2025年

8月

20日

水曜稽古の記録 伸展力は橈骨手根間関節、捩れは尺骨手根間靱帯

  • 禊:天の浮橋に立ち天地の気に気結びする/鳥船左右左/天地の気に気結びする/気の巡り
  • 坐技単独呼吸法:降気、回外、昇気、一気、入り身運動、振り子運動、両手で気の巡り表/裏
  • 合気体操
  • 単独基本動作:振り込み突き、横面打ち、中段受け流しで入り身運動、下段受け流しで外転換、上段受け流し返し突きで一教運動裏、三角法で一教運動表、両手で手刀振りかぶり入り身運動、下段に与えて片手取り想定で入り身転換・体の変更/体の変更・後ろ転換/交差取り想定で相半身後ろ転換・体の変更・後ろ転換、前方半回転連続/一回転、後方回転
  • 坐技片手取り呼吸法内巡りは手根から肩まで緊張伸展して与えた掌に魂氣を包んで掌屈し、母指先を地から内、天、外へと巡らせて円を描く回外で技が生まれる。

*内に巡らすとは、肩から遠位の緊張が抜けて上肢を弛緩屈曲すると同時に、母指先のみ緊張伸展したまま魂気を発していると思うことで生まれる動きである。

弛緩した上肢は、肩から下丹田を結ぶ前胸部の線上に一瞬触れ、つまり腋は軽く閉じられて地を指す方向から下丹田に向かって上肢は振られ(内転)、そのまま母指先の反りの方向に魂氣が発せられて腋は再び開き、円を描いて魂氣が天に向かう。上肢は再び肩から緊張伸展して大きく外に巡って腋は体側で閉じる。円の中心に技が生まれる。

両者の緊張伸展力が釣り合う瞬間(陽の魂気)から取りの上肢が弛緩屈曲(陰の魂気)に巡り、内側に流れることで受けの魂気・上肢は突然弛緩しながら取りの上肢に連なって回外する。取りの母指先が天に向かう陽の魂氣により手掌の緊張伸展から手首を背屈すると受けの手首掌側に取りの橈側手根が密着して伸展力が伝わる。互いにつながった接点から受けの近位部に取りの手の力・魂気が伝わることが気結びと呼ばれる。

*伸展力の伝達は橈骨手根骨間関節に依り、捩れは尺骨手根骨間靱帯に生じる。

  • 坐技相半身片膝立ち正面打ち:互いに正座から相半身で受けが手刀を正面に差し出し取りは正面を手刀で守り、受けは手根の背屈で中心を取ると同時に同側の膝立ちで半歩間合いを詰めて振りかぶり正面打ち。取りは対側膝立ちで振り込み突きにて受けの上腕近位伸側を突き上げる。逆半身一教裏/受けは手根の背屈で中心を取ると同時に対側の手を手刀で振りかぶりその同側の膝立ちで半歩間合いを詰めると正面打ち。取りは初めの手刀の対側の手で片膝立ち相半身手刀の振りかぶりをによって受けの手刀尺側を下から橈側で結び円を描いて一教表。
  • 片手取り/交差取り三教:矢筈で取り返して三教/二教から三教
  • 片手取りに橈側を軸として尺側を内巡り(回外)して肩を落として陰の陽から回内すると受けの手首掌側に取りの手刀が接して入り、母指を橈側外転しつつ腋を開くと母指先は反対側に進み前腕伸側が水平に中丹田の前に位置する。取りが振り子運動で受けの腋に傾き、同時に上丹田に振りかぶれば受けは取りの背側で反転して、振り下ろしで取りの前に落ちる。

2025年

8月

17日

日曜稽古の記録 橈側を支点、尺側を肩から落とし母指先を側頸に力点

  • 禊:天の浮橋に立ち天地の気に気結びする/鳥船左右左/天地の気に気結びする/気の巡り
  • 鳥船は魂気・手が魄気・足腰を動かす。振り込みと振り戻しが魄気の陰陽を導く。魄気の陽と陰の動作が手の振り込みと魂氣を包んで下丹田に結ぶ動作を生むものではない。

   *〝魂が魄を使う〟(『合気神髄』p18)

  • 坐技単独呼吸法
  • 合気体操
  • 単独基本動作
  • 坐技相対基本動作:片手取りに切り返しで内巡り/外巡りは肩から尺側を上げて母指先は地を指す。
  • 坐技片手取りを手刀で取らせ陰の陽から回内・背屈で受けの腋を開き肩口へ自身の肩から伸ばす。/陰の陽から肩を被せて回内で陽の陰で取りの肩から母指先へ気を通して中丹田に巡る。受けが取りの手首をとって突き出す力をさらに伸展、増幅。
  • 諸手取りに陽の陰から手刀のまま手首の橈側を支点に肩を落として非軸足とともに中心線(下丹田を通る)に巡って橈屈、母指橈側外転、背屈と共に肘頭を側胸に触れて母指先は側頸を指す。
  • 片手取りも同様、四方投げ表へ

2025年

8月

10日

天神町道場稽古 両手取り振りかぶり呼吸法と鳥船に通底する思いと動作

  • 剣素振り:正勝吾勝で振りかぶり・振り下ろし
  • 剣打ち込み:正勝吾勝で振りかぶり・振り下ろし・魄気の陽・勝速日で入り身一足
  • 単独動作切り返し連続面打ち:正勝・非軸足先の外転で剣線を外し、剣先を揃えて同側の手を肩で上げ、陰の陽で上丹田に結ぶと中心軸は正勝の方に捻れる。初めて踵を踏んで吾勝に交代すると中心軸は捻れ戻しで後方の足は正勝になって一歩踏み出し、剣先はその足先に揃えて素振り。その足先を外転して剣線を外し、剣先を揃えて対側の手を陰の陰で上丹田に結ぶと初めて踵を踏んで吾勝に交代で後方の足は正勝になって一歩踏み出し、剣先はその足先に揃えて打ち込みで残心・勝速日。
  • 組み太刀3から、正面打ちに切り返し右、左半身連続面打ち
  • 18の杖合わせ:1011受けの半身の転換、1516取りの後ろ突きに受けは半身の転換で直突きし取りは剣線を外して軸とし、前方回転して振り込み突き。
  • 禊:天の浮橋に立ち天地の気に気結びする/鳥船左右左
  • 鳥船のはじめの左:ホーの直後の振り戻しでイェイと下丹田にて後ろの軸足・魄気と掌の魂気を結んで体軸・吾勝を成し、空虚になった掌と弛緩した手指は軽く後方に垂れて(魂の比礼振り)次の吸気で前方にホーと振り出す。それで再度空気つまり魂気を包んで振り戻しの繰り返し。

*ホーで振り込みからの振り戻しは吸気の終末であって巡りである。呼気でイェイと下丹田に結ぶ。

  • 両手取り手刀振りかぶり呼吸法:鳥船の陽の魄気で両手取りを振り戻して正勝吾勝(陰の魄気)でイェイと魂氣を側胸に一瞬結んで軸足・吾勝に落とし、鳥船のように後方に垂れず、側頸に向かう母指先と橈側の峰を軸足に連なる吾勝と思い、つまり体軸の確立とともに尺側から小指は手刀で正勝と思う振りかぶり呼吸法。鳥船に通底する思いと動作。相対動作ではあるが魂の比礼振りに相当する。

2025年

8月

06日

水曜稽古の記録 剣素振りと鳥船と両手取り手刀振りかぶり呼吸法

  • 禊:天の浮橋に立ち天地の気に気結びする/鳥船左右左/天地の気に気結びする/気の巡り
  • 坐技単独呼吸法:降気、回外、昇気、一気、入り身運動、振り子運動、両手で気の巡り
  • 合気体操
  • 相対基本動作中段突き想定で切り返し相半身入り身投げ:正勝は剣線の内側に外して母趾先を外転、肩を落として腋を前胸部で閉じ、腕を畳んで(降気)母指先は回外。入り身で半歩進めて母指先は同名側の頸部をかすめ、前頸から異名側頸部に沿って掌を開きながら母指先の反りに合わせて単独基本動作入り身一足(初めて踵を踏む)の陰の陰で巡り勝速日/逆半身入り身投げ:母趾先を外転した正勝は踵をその場で踏み詰めて軸足に交代し、後方の足を一歩入り身転換・体の変更。魂気の動作は同じ。受けは前者で取りの腹側から後方へ落ち、後者では腹側に落ちるから体の変更で間合いを空ける。結果取りの前方に落ちる。

 *我々の剣素振りの基本、面打ちと切り返し面打ち、の形は我々の正勝吾勝の動作につながり、〝右足をもう一度踏む〟(『合気神髄』p69という言葉の思いと動作を体現することに成功していると確信できる。

  • 正面打ち入り身投げ表(吉祥丸道主の『合氣道』より):〝右半身では右手刀にて正面を打ち相手の右手を呼び出す。同時に、左を拳にて相手の右あばらを突く。突き乍ら同時に左足を大きく相手の右側面後方に踏み出し、左手にて相手の同名側頸部を包み、同時に相手の右手を、相手の前方より自己の右側面にやや腰を廻しつつ斬り下し〟これで入り身一足、勝速日が生まれる。継ぎ足で剣線を外す動作を教示している。 以下省略。
  • 片手取りに対側の振り込み突きと共に外入り身で非軸足先を内転しながら剣線の外に置き換えて正勝のまま外巡りで尺側を肩から上げて魂氣は手背を上丹田の上方に結び(二教の手に巡る)、次に尺側を肩から下ろして陰の陽・小手返しの手にして同側の足は踵を踏んで軸足に交代すると同時に対側の足は入り身一足で継ぎ足の上で魂氣は体側に降りて勝速日で隅落とし表。松竹梅の剣、燕返しより。
  • 下段に与えて交差取りに一教運動で相半身外入り身を生む動作は剣素振り振りかぶりの正勝の動作である。〝千変万化、これによって体の変化を生じます〟(『合気神髄』p70
  • 交差取り相半身外入り身投げ:軽く半歩出した正勝の足先は同側の魂氣を下段に与える際これと同期してさらに半歩出す。受けが同名側の手でその手を掴もうとするから下丹田に向かって巡ると同時に同側の非軸足先も元の位置に戻して、すぐさま連続素振りの足捌きで受けの外に大きく半歩進めて、手は魂氣を包んだまま内巡りから陰の陽で天に発して受けの真中に母指先を突き上げ、掌を広げて全指を伸展し、魂氣を陽の陽で受けの眼裂に走らせる、一教運動様動作から入り身一足。
  • 鳥船の体捌きで両手取り手刀振りかぶり呼吸法:ホーで両手を振り出して、振り戻しで手刀を作りながら取らせてイエイで肘が側胸部の前で触れる瞬間、手根の背屈、橈屈、母指の橈側外転で肘頭は体幹から離れると、伸展した母指先は自身の側頸を指し、中指は天を指し、小指と尺側前腕は受けの肩を指す。受けの合谷は直立した取りの手首を垂直下方に押し下そうとする状態になり、取りの体軸に結んで釣り合う。取りの手刀の吾勝は橈側前腕から側頸、体幹へと地上に土台を持つ円を作り、受けをそのループに取り込み、正勝の部分である小指球、尺側前腕を受けの中心に発することができる。受けは自身の身体長軸の前傾する瞬間を爪先立ちで堪えようとする。

*これは剣振りの振りかぶり動作とほぼ一致する。鳥船には、魂氣の巡りから魄気との結びにより後ろに振り戻す動きに近似しているが、前に振りかぶる点で異なる。したがって振りかぶりは腕の筋力ではなく、受けの力感を体軸(吾勝)に吸収した土台の基に自身の筋緊張から解脱して関節・靭帯の各部分を動かすことによる。その技術の修練法が呼吸法である。

2025年

8月

03日

坐技両手取り手刀振りかぶり呼吸法

手刀振りかぶり呼吸法では、受けの迫力があっての結びの技術を養う鍛錬法と言える。プロ野球のホームラン競走のように、技の成立を稽古する方法である。

つまり、取りの手を掴んで押し下げる瞬間にその力を受けの肩に向かって逆流させる技術の習得であるから、受けが迫力を寸前に抜いてしまえば稽古が成り立たない。それは、ホームラン競争でのピッチャーが変化球や釣り球を投げて打たさないことに専念するようなものである。

両手刀の手首を回内して腕全体の橈側を内側に寄せ、体幹を軽く前傾して腋が体幹の前胸側で閉じる瞬間、手根の橈屈・母指橈側外転で両母指先がそれぞれ左右の側頸を指すようにして体幹軸を伸展すると腋が前方に開く。同時に手根の背屈で両前腕は取りの正中線を挟んで縦に並列し、中指が天を向いて尺側手根から小指は受けの肩に向かう。このとき受けの手は第一指間(合谷)から肘にかけて垂直に立って取りの橈側前腕と直線的に連なり、取りの体軸と一致する。すなわち受けの体幹は取りの尺側前腕と一体になって取りの体軸側に傾斜するため膝が伸展して腰は浮き上がる。

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