10月の稽古を前に

一教運動表が合気であるために

 

正面打ち一教運動表で動作される坐技単独呼吸法の〈両手で気の巡り〉から固めまで

 

合気とは、言葉と思いと動作の三位一体である。

 

一教運動表の足腰の動作、つまり魄氣は、陰の非軸足先を相半身で45度外(受けの腹側)に進め、入り身運動の継ぎ足の先が受けの真中を指すように送り、同時に足底は交代した軸足の足背を覆うことで非軸足を維持する。体は逆半身へと転換され、静止せずに非軸足を受けの両足の間に進める。そこでは直角に入るわけだが、初動からの体捌きは、三角に進む、あるいは半身を転換することから井桁に進むという表現を教わっている。そこでは逆半身で真中を振込突きで撃つ動作であるが入身一足ではなく、陽の魄気から陰の魄気へと鳥船の動作を行い、体軸の移動までは進まない。その理由は後述する。

 

三角に進む入り身と同時に両手の動作つまり魂氣は、〝右手をば陽にあらわし 左手は陰に返して〟と道歌が教えるように、非軸足の入り身と共に同側の魂氣は掌に包まれて受けの手刀に触れると同時に、受けの手首内側の空間に陽の陽で発して気結びする。魄気は陽から入り身一足で軸足交代となり体軸が確立する。そこまで体軸が進むことから、受けに結んだ魂氣は自ずと(相対的に)陰に巡って自身の上丹田にも結び、体軸に与ることとなる。受けの手は取りの手首を経て取りの体軸、つまり魄気にも結んだわけである。この動作が合気に特徴的な形を生み出すと言って良いだろう。

間、髪を容れず井桁に進むわけだが、軸足の甲に被せた非軸足と同側の魂氣は、脇と肘を閉じて体軸上で畳むように陰の陽(降氣の形)から母指先を回外して、側頸の高さで掌を開きつつ受けの真中へ陽の陰で振り込み突きとする。その手は受けの上腕伸側を包んで取りの上丹田の高さで緊張伸展し、対側の手は陰の陽で上丹田から下丹田へ体軸上を降りて軸足側の魂氣を維持しながら受けの手刀の手首に結んだまま大仏の手を示す。つまり、脇を閉じたまま肘から遠位を差し出して掌は天を向けて開く、坐技単独呼吸法〈両手で天地に気の巡り〉をそのまま表す形となる。

この姿勢で一教運動表の基本動作として静止することができるのは、取りが受けの真中へ入って魄氣が互いに結び、取りの天の手が受けの手刀の脇を完全に開くことで、受けの対側の手は上体の反り返りを支えるために同側の膝に置いて軸足の確立を維持するしかないためである。

 

ところで、三角に進む入り身で両手を同時に緊張伸展し、左右並行して受けの手首と上腕伸側を把持しながら、やがて水平に押え込む動作を一つの形とした場合、禊の鳥船による足腰と、呼吸法の〝右手をば陽にあらわし 左手は陰に返して相手みちびけ〟という手の動作がいずれも反映されないこととなる。

 

井桁に進んで逆半身内入り身の陽の魄気の瞬間は吸気相の極限であって、魂氣の天は陽の陰で最大限緊張伸展し、対側の地は脇を閉じたまま前腕を差し出して受けの手首に取りの尺側手首を十字で密着させている。鳥船のイェイに巡るから、天の魂氣は陰の陽に巡って受けの上腕を包み込んで取りの下丹田に向かう。地の魂氣は陰の陰に巡って受けの手首屈側を包んで軸足側に戻り、下丹田を過ぎて後方へ手繰ると同時に、対側の魂氣が上丹田から下丹田へ降氣で巡る(動画)。

 

鳥船の陰の魄気となって下丹田にある手は受けの上腕伸側を包んでいるが非軸足側である。体軸に与っているわけではない。すでに対側の手で受けの手首を軸足側に結んだ後に後方へ手繰っているので、受けの対側の手は同側の膝から地に着いて魄気に結んで静止している。そこで取りは非軸足の膝を地に着けて軸足側へと交代させ、同側の手の下丹田での結びを確実にして、しかも体軸に与って地に限りなく近付くから、固めの位置へと動作することになる。

次に対側の膝を着いて、受けの手首を取る手は受けの肘を取りの膝から地へ滑らせて、ここに受けの手刀を作った上肢は伸側全体を地に密着し、取りの両手と共に地に結ぶことで固めが成り立つ。

動画:軸足に交代した同側の魂氣(右手)は陽の陽で結んだ直後、相対的に上丹田に巡って陰の陽となり、体軸に与る。ナンバ歩きの方法である。軸足と手が体軸上で結ぶから体軸が確立する。軸足側の手が緊張伸展して受けの手を捕まえて押し出せば、魂氣と魄氣の結び(合気)が成らず体軸は確立しない。ナンバ歩きは合気である。

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