*禊の前に先ず自然本体、天の浮き橋に立つという心の持ち方はこれだと考えている。左右対称の両足で真中の直立する体軸(体重)を支える。両掌を弛緩屈曲した指で包み肩から母指先までは一直線に体側を垂れる。目付けは水平よりやや上を見るように定める。
*一教運動表は近々五級を受ける皆さんを中心に稽古開始前の研鑽が熱心に行われており、ここでは省いた。冒頭、禊にちなんで新横綱稀勢の里の土俵入りニュースの見方について言及し、雲竜型は左/右自然体(入り身転換の陰の魄氣における魂氣の陰陽)、不知火型は自然本体で両手を広げて魂氣を天から受ける天地の結びに由来する、という私見を述べた。
また、元横綱大乃国が指導していたのを思い出して、広げた手が下がらないように助言することの意義を解説した。
合氣道基本動作について、言葉と思いに伴った動作が三位一体として修得されるべきであることを再確認する機会を持った。
*手足腰目付けと四肢末梢まで気の及ぶべき姿に無関心であってはならない。形をなぞる稽古に終始せず、開祖の仰る合氣道の大元に触れて“愉しむ稽古”にこそ多くの時を費やすべきであろう。